このたびの空中大和茶カフェにも、東京など遠方から申し込みをされて来られたお客さまがおられました。
このようなお客様がおられることは、大きなはげみになりますが、このカフェの最大の意義は、普段は生産に従事している茶農家の方たち、あるいは地方政策を担う行政職員の方たちにとっての時代感覚、時代の風がどちらに向かって流れているのかといったことを学べる点だと考えています。
その意味からしても、この取組みは特産品のPRではないわけです。
経済大国でありながらも、疲弊の色が隠せない地方にとっての最大の要因は社会の“閉鎖性”にあるでしょう。「内」と「外」の関係をいかにしてオープンにするか―インタラクション(相互交流)―が課題になります。モノありきではなくて、ヒト、モノ、コト、社会の関係性の再構築をいかにして行うかです。
そして、これらのことは以前から日本社会全体の課題でもありました。その意味では、問題は“煎茶の普及”に限ったことではありませんが、農業の近代化が問われている時代において、このような取組みが世間から評価されていくことが、他の地場産業および地方の活性化策に良い影響を与えるようになれば“やりがい”のある意義深い取組みだと感じます。